春分(しゅんぶん)の日とは? お彼岸は何する日?

国民の祝日でもある春分(しゅんぶん)の日。何の日かご存知ですか?日本の祝日は、国が定めて居て、その日その日に意味があります。春分は、

自然をたたえ、生物をいつくしむ日

とされています。

だからといって、「国民はこれをしなさい」ということはありません。しかし、古来から真東から太陽が昇り、真西に太陽が沈む春分(しゅんぶん)と秋分(しゅうぶん)は、いわゆる「あの世」と一番通じやすい、と考えられたため、この時期をお彼岸(おひがん)と呼び、お墓参りをする習慣があります。

そしてご先祖供養の一つとして、牡丹餅(ぼたもち)を準備し、ご仏壇やお墓にお供えをすることもあります。甘いものは昔はとても貴重なもの。季節の「牡丹(ぼたん)」の名前を付けて、人が寄り合う時に振舞ったり、法要にお供えされたりしていました。

春分(しゅんぶん)の日とは

太陽が真東から登り、真西に沈む日を、春は【春分】、秋は【秋分】としています。太陽の動きを計算して決められています。春分の日は、内閣府によって祝日に制定されていて、二十四節季の大きな節目にもなります。

自然をたたえ、生物をいつくしむ日

命があるもの、生きているもの全てを大切にする意識を持つ日、になります。暖かさが本番になってくると、虫も草も外に出てきて活発になってきますね。自然の営みや動物、植物、虫、そして私たち人間も、暖かな陽気に誘われて、意識では感じなくても、内側から外に出て、だんだんと活動的になってきます。わたしも何かやってみようかな~、外に出かけてみようかな、と思うのは、やはり暖かくなってきてから、です。

ちょうど新年度になるので、ちょうど環境が変わったり、引っ越しをしたり、人間関係が変ったりもあります。慌ただしい印象を持つ方も多いかと思います。わたしも親の転勤等で引っ越しを何回かしましたが、この頃だったなぁ、と思い出します。

二十四節季では、春分は「春を分ける」意味のある節目になり、このお彼岸を境に、季節の色が濃くなっていきます。春分は、この頃を境に益々春らしく温かくなり、植物や木々が花を咲かせていくようになります。

春分の日 2021年はいつ?

2021年の春分の日は、3月20日(土)
2022年の春分の日は、3月21日(月)です。

今年は土曜日に祝日になり、残念ながら振替休日はありません。春分の日は、昼と夜の長さが同じ時間になる日です。それは厳密には、地球の黄道と赤道が交わる点の「春分点」と「秋分点」として、その点を太陽が通る日を定めています。国立天文台で計算され発表されています。

といっても、地球の1年の周期は、365日と少しずつズレがあるので、うるう年で1日多く設けることで調整をしています。そのズレによって、春分は毎年3月21日頃となっており、年によって前後することがあります。

天体の運行がこのまま変わらなければ、という前提の予想計算で、数年先の暦まで調べることは出来ますが、実際に国から発表されるのは、前年の2月になります。

数年先の年間スケジュールが記載されている手帳もありますが、その時の暦や祝日は、変わることもあります。わたしも、ハッピーマンデーで日にちが変わって連休になる休日もあるので、年が変わるころや2月の節目には、念のため、暦や祭日を確認します。

春分の日 お彼岸(ひがん)とは?

「暑さ寒さも彼岸(ひがん)まで」という言葉をご存じですか?春分と秋分は、同じように昼と夜の長さが同じである日を指していますが、お彼岸とも言われています。

お彼岸(おひがん)は、彼=向こう、あっち、という意味があり、川の「向こう岸」を意味しています。川の向こう側の彼岸(ひがん)にあの世の悟りの世界があって、こちらの岸の此岸(しがん)に、まだ生きている私たちの「煩悩の世界」があると考えられています。太陽が真東から昇り、真西に沈む春分と秋分は、この世とあの世が一番通じやすいと考えられたことから、ご先祖様の御供養をする時期になりました。

わたしも小さい頃は、お彼岸に遠方のお墓参りに行くことがありましたが、お盆があるのに、なぜお墓参りに行くのか?がよく分かっていませんでした。太陽の動きと彼岸、此岸の仏教の考え方など、小学生の子どもにも、理解できなくても、そういう日なんだ~というのは伝わりました。暦や生活に根付いた仏教の教えなども、知っておくのはとても大事だと感じました。

2021年お彼岸の日にちは?

お彼岸は春分の日を中日にして、前後3日ずつの合計1週間になります。

2021年春のお彼岸 3月17日(水)~3月23日(火)お彼岸の中日(ちゅうにち)が3月20日の春分になります。

2022年は春のお彼岸 3月18日(金)~3月24日(木)お彼岸の中日は春分3月21日になります。

お彼岸には、お休みの日にお墓参りに行かれたり、またはご実家に寄られてご仏壇でお線香を上げたり、、、出来ることは人それぞれかもしれませんが、故人を偲ぶ時間が持てるとよいですね。

春分と秋分はなぜ祝日?

二十四節季の中でも春分と秋分は休日に定められています。それはなぜでしょう?

実は戦前に、皇室のご神事がある日が、祭日に定められていたことに由来します。春と秋に、歴代天皇の御霊をお祀りする春季皇霊祭(しゅんきこうれいさい)と秋季皇霊祭(しゅうきこうれいさい)が皇室で執り行われていました。天皇・皇后が出席して皇霊殿(こうれいでん)で行われる先祖祭です。戦前、この皇室のご神事が春分、秋分の日にされていたので、祭日になっていました。その後も国民の休日としてお休みとされることになったそうです。

春分の日、秋分の日のお休みが連休になるととても嬉しいですよね。日本の祭日は皇室のご神事に関りから由来があったことからも、ご先祖様の御供養に繋がっているのですね。

春分 お彼岸の食べ物

お彼岸の時期によく食べる「おはぎ」。お彼岸には、家の仏壇やお墓におはぎをお供えする習慣があります。小豆の赤色は邪気を払って、災難から身を守る、とも言われている縁起物の食べ物でもあります。「棚から牡丹餅(ぼたもち)」ということわざがあります。思いがけない幸運が舞い込む、という意味で使われるように、幸運の象徴にも使われています。

「ぼたもち」「おはぎ」と両方の呼び方がありますが、実は同じものです。わたしは、粒あんかこし餡か、または地域によって明確に呼び名が違うのかとすっかり思っていましたが、春と秋で呼び名が異なっています。(地域によっては、こしあん、つぶあん等で区別されているようです)

春のお彼岸・・・ぼたもち。漢字で書くと「牡丹餅」。牡丹(ぼたん)は春の植物です。

秋のお彼岸・・・おはぎ。漢字で書くと「お萩」。萩(はぎ)は秋の七草にも入っている植物です。

小豆のつぶつぶをその季節の花に例えてみていたのですね。粒あん、漉し餡の所説もありますし、地域によっては別の御団子をお供えする習慣もあるようです。皆様の地域はどのような習慣でしょうか。

おはぎ かんたんレシピ

おはぎは、小豆を炊いたりの餡づくりが一番難しくて、億劫に感じる方が多いと思います。かんたんレシピでは、市販品のつぶあんを使います。

材料(8個分)中くらいの大きさのおはぎ各2こずつ

・もち米・・・1合分 ・塩・・・ひとつまみ ・つぶあん(市販品)・・・約250g

<きな粉バージョン>きな粉 大さじ2、砂糖 大さじ1

<黒ごまバージョン>黒すりごま 大さじ2、砂糖 大さじ1

<青のりバージョン>青のり 適量

あんこ、きな粉、黒ゴマ、青のりの4色でとても見栄えのよいおはぎが出来ます。あまり種類がいらない、と感じれば、黒ゴマ、青のりは外して、きな粉の分量を増やし、2種でも十分です!

・もち米は1時間ほど水につけてから「おこわ」モードで炊きます。もし、そのモードがなければ、普通のご飯のように炊きます。

・炊いている間にきな粉、黒ゴマを砂糖に混ぜてお皿に準備しておきます。粒あんは大き目(あんこバージョン用)に2個、その他のバージョン用に小さめ6個にして丸めておきます。

・もち米が炊きあがったら塩を混ぜて、熱いうちにすりこぎでつぶします。もち米のつぶつぶが半分程度残るくらいが触感が美味しいです。

・つぶしたもち米を丸めます。大きめ6個、小さめ2個。

・粒あん大きめ2個は軽く押さえて平らにし、小さめのもち米を入れて、まんべんなく包みます。粒あん小さめの6個は、もち米大きめ6個を衣にして、包みます。

・もち米で包んだ6個に、お好みできな粉、黒ゴマ、青のりをまぶしたら出来上がりです。

 

おはぎは、中日である春分の日、秋は秋分の日に頂きます。ご先祖様への思いが大切ですので、厳密にその日でなくともよいと思いますが、お墓参りに行けなくとも、お線香とおはぎを自宅でお供えしたり、故人を思ったりのお気持ちを大切にされるとよいと思います。

おはぎは、お子様と一緒にまるまるすることも楽しいです。せっかくのお休みですので、ご家族で楽しみながら作られてみてください。わたしも小豆を炊くのに苦手意識があったので、簡単にできてホッとしました。小豆を炊かれる方は甘さを調整したり、ご家庭の味もあるかと思います。季節を感じる手仕事のひとつですね。

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